こちらでは、プレス加工と板金加工についてまとめています。それぞれの特徴と、メリット・デメリットをまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。
板金加工とプレス加工は、金属加工の分野で用いられている加工技術です。一般的に、板金加工は金属の素材を曲げたり切ったりして変形させる加工方法で、プレス加工は、それぞれに用意している専用金型に金属素材を圧着させて、目的の形状に変形させたり抜き出したりする加工方法です。
板金加工とプレス加工の両方の方法で、同じ形状の製品を作ることができますが、力の加え方と、金型の種類など、その仕組みには大きな違いがあります。そのため、実際に加工する際は、それぞれの特徴を踏まえ、メリット・デメリットを考慮する必要があります。
板金加工の金型は汎用性の高いものですので、金型製造のコストを抑えられるところがメリット。職人の技術、適切な加工機などの条件が揃えば自由度の高い製品を製造することもでき、ベテランの職人ともなれば手加工板金で大きなサイズの製品にも対応できます。
板金加工は加工機による作業が中心ですが、職人の手作業や経験によって仕上がりに差が出てしまうこともあります。そのため、生産できる数量に限界があるところがデメリットです。また、汎用金型を使用しますので、専用金型を使用するプレス加工より成型の自由度に制限があるというデメリットもあります。
プレス加工では、専用金型と適切な条件を設定さえすれば、金属素材をプレスするだけで製品の形へと加工できます。そのため大量生産に向いており、一定の品質を維持しやすいというメリットがあります。また、最初にしっかりとパラメータを調整して自動化できる体制を整えることができれば、職人の技術や経験による差も発生しにくく、省力化を進められるのもポイントです。
一方で、プレスマシンの導入のほかに専用金型を用意しなければならないことや、製品が新しくなるごとに金型を製造しなければならないことがデメリットとして挙げられます。また、金型の形状や素材の特性に合わせてバランス調整をしなければいけないのですが、それが正確でなければ不具合品が量産されてしまうこともあります。
完璧な量産体制が整った後なら迅速に製造することが可能ですが、最初の段階で金型設計・製造などの時間や手間がかかるため、サンプル品、少量生産などの製作を素早く行いたい時には適していません。
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